アレキサンドル・トラーゼの赤いタオル
NHK教育でやっている「スーパーピアノレッスン」。ピアノは弾けないので見てなかったのだが、深夜にまとめてやったルイサダが講師のショパンが面白かった。で、続けてアレキサンドル・トラーゼが講師の「大曲に挑む」のシリーズも見てるのだが、汗を首に巻いた赤いタオルで拭き拭き熱烈指導をするトラーゼに惚れた(リンク先はトラーゼ・ピアノ・スタジオ)。
(そういえばトラーゼは前サロネン指揮N響定期でショスタコーヴィチの協奏曲第1番を熱演したのを楽しく聴いたが、演奏が終わって首席トランペットS氏と抱き合う様は相撲のがぶり寄りであった。)
前記のとおりピアノを勉強したことがないので、技術的なことはよくわからないのだが、ハイドン(ソナタHob.ⅩⅥ-49)では見かけに反して(?)繊細な歌にこだわりで、ベートーヴェン(ピアノソナタ第30番)はメカニックな面だけでなくフレーズをどう聴かせるようにするか、音楽の間(無音)をどう捉えるかという指導。
得意中のレパートリーであるプロコフィエフ(ソナタ第7番)では、「ここはトロンボーン、チューバをイメージして」とブォーと声を出してマネまでしたり(「バスクラリネットのように」と指導していたところも)、メロディを聴かせるのではなく内声を聴かせるようにという指示。何拍子の曲を弾いているのかきちんと考えながら弾くようにとか(楽譜が4分の3拍子なのに8分の6拍子に聞こえる、と注意されてた)、同じ箇所でも左手にアクセントがあるからといって、右手に楽譜に書いてないアクセントをつけるななど、当たり前だが、技術的に困難な20世紀の曲ではきちんとやるのも大変なことであるが、ピアノじゃない楽器を少々いじる身にも勉強になることばかりである。
最初に言ってた「演奏するときに楽譜の行間を深読みする必要はない。作曲家は楽譜に全てを書き残しているのだから。」というのもいいセリフだ。
5日にプロコフィエフの分まとめて再放送があるので、また録画して見よう。