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NHK交響楽団第1569回定期演奏会(スクロヴァチェフスキ指揮、ブルックナー交響曲第8番)

NHK交響楽団第1569回 定期演奏会
5月13日(土)開演03:00 PM
ブルックナー/交響曲 第8番 ハ短調 (ノヴァーク版/1890年)
指揮:スタニスラフ・スクロヴァチェフスキ

スクロヴァチェフスキが2007年4月に読売日本交響楽団の常任指揮者になるそうで、年齢も考慮すると、NHK交響楽団の指揮台に立つ機会も多いとは考えられない、ということで曲もブルックナーなので雨の中でかける。
代々木公園では「タイ・フェスティバル」が開催されており、晴れてて楽器持ってなければ、コンサート後でも何か食べて飲んで食材でも買って帰りたいところだが断念。
NHKホールの客の平均年齢が高いのはいつものことだが、今回はブルックナーということで男子トイレに行列ができていた。

今月の「開演前の室内楽」は、チェロ四重奏で、村井 将、銀銅久弥、山内俊輔、桑田 歩というメンバーで、D.フンク「組曲」をやっていた。開演前の司会者の話によると、故・徳永兼一郎氏の遺志で、いつもこの時期の「開演前の室内楽」はチェロ・アンサンブルをやっているそうで、今回が11回目、徳永氏が亡くなって10年とのこと。そういえば、はホスピスで闘病する徳永氏を追ったドキュメンタリー番組で、今回のメンバーである山内氏のレッスン風景の録音が紹介されていたのを思い出す。
チェロ愛好家以外にはなじみのないレパートリー(「ベルリン・フィルの12人のチェリスト」でさんざやった曲)は、この曲に関心ない人にはどう聴こえたのかと思ったが、そばにいた男女は「なんかいいねえ」と言っていた。


で、結構客入りのいい中、本題のブルックナーを聴く。
第1楽章はホルン1番のソロで、この曲を始めて聴く人でも「あれ?」と思うであろうヒヤリとさせられる瞬間があり、またフォルテのところで期待(?)を裏切らずトランペットの汚い音が聴こえて、どうしようと思ったということを記録しておく。
ブルックナーはインテンポでないと認めない、という人には合わないのかもしれないが、自分は波乱万丈、緩急も大きくとった演奏は、1つの行き方としてこれでアリだと思うし、
(初めてこの曲を聴こうという人には勧めないが。)
第4楽章はやはり興奮させる力のある演奏で、また第3楽章のクライマックスの後、第2楽章のトリオといった静かなところも、テンポの緩急、音量の設計などきちんと設計されていて、高齢に伴うコントロール力の衰えなど微塵も感じさせない、いい意味で「若い」演奏だと思う。

なお、NHK交響楽団と前にブルックナーの交響曲をやったときは、第4番で第1楽章のヴィオラのsoliにチェロをかぶせるとか、第4楽章にドラがボヨーンと聴こえるか聴こえないかくらいで鳴ったりという、先行例のない珍プレー(?)があったので、今回も何かないかと期待して行ったが、今回は、
・第1楽章のホルンの101-102小節、345-346小節を第2稿ハース版の音形に戻した、
・第3楽章の第1ヴァイオリンの3soliを1回目、3回目は表(同じ譜面台を見ているペアのうちステージから近いほうの奏者)全員、第2回目はコンサートマスター一人で弾かせたり、
というところが目立ったところか(コンサートマスター1人だけで弾く箇所はハース版の第1稿に由来するところのみ)。
(「あれ?」と思ったところだけで、スコアを見ながら聴いていたわけではないので、聞き落としもあるかもしれないが。)

オーケストラは注文はいろいろなくはないが、ホルン5~8番=ワグナーチューバ部隊は、健闘(というと僭越だが)していたと思う。
弦を見るとチェロ(トップは藤森氏)、コントラバス(トップは吉田氏)の低弦がノリノリで、第2ヴァイオリン(コンサートマスター山口氏がトップ)が、他のパートをよく聴いて弾いているというたたずまいであった。
プロでも第1ヴァイオリン的にはブルックナーは「おいしく」ない、ということなのか。

他に特記事項としては、楽譜に3台と指示されているが、実際には3台そろったのをあまり見たことのないハープが、今回は3台出動していた。NHK交響楽団で自分が聴いただけでも、1984年3月のマタチッチのときは3台だったが、1983年12月のヴァント、1994年5月(?)のワルベルクは2台。同じパートを3台で合わせるのは大変そうである。

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コメント

こんにちは。通りすがりの者です。でももしかすると同じオケで吹いているかもしれません。
(バッハ=シェーンベルクを今度やるとお書きなので)

私はこのプログラムの1日目を会場で聴きましたが、プログラムにはノヴァーク版と書いてあるのに、第4楽章はどう聴いてもハース版でした。きちんとスコアをみて確認した訳じゃないですけどね。
チェリビダッケもここまでやったか?というほど、すべてを統制した、やたらと見通しのよい演奏でした。次の展開の予想がつかないので、聴いていてどっと疲れてしまいましたが。

たぶん同じオケの方のようですね。
日本では老人でブルックナーを振る指揮者に萌えな層がいらっしゃいますが、スクロヴァチェフスキはそういう方々が好きな朝比奈、ヴァントなどなどとはまったく違ったタイプの指揮者なのに、同じノリで萌えてるのはちょっと違うだろ、と思ったりします。

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