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2006年06月09日

「通信・放送の在り方に関する懇談会」-NHKチャンネル削減、FM廃止論について

竹中総務大臣の私的懇談会「通信・放送の在り方に関する懇談会」の最終報告がまとまり6月6日公表された。
NHK、NTTについて改革を求めるもので、NHKについてはテレビのチャンネル削減、FM廃止を打ち出したもの。

報告書、会議配布資料、議事要旨はここでみることができるが、
http://www.soumu.go.jp/joho_tsusin/policyreports/chousa/tsushin_hosou/index.html
設置要綱(http://www.soumu.go.jp/joho_tsusin/policyreports/chousa/tsushin_hosou/pdf/060120_si-01.pdf)には「専門家を集め」とあり、専門家の能力について自分に測定する力はないが、

通信・放送について国民が様々な疑問や要望を抱いている中、それらに対し明快な回答を示すとともに、多様なサービスが国民に速やかに提供されるよう努める必要がある

という目的が果たされているかは疑問である。

審議会、懇談会お約束の国際比較の表(第2回会議配布資料)を見ても、特別日本が多い表になってないので、議事要旨でも「8つは多すぎるという印象があり」という表現で、報告書でも「諸外国と比較して…」という表現は使えない。「多いんだから多いんだもん」ということか。
第5回会合でもチャンネル数について議論されているが、議事要旨で見る限りでは印象論にとどまっている印象を受ける。また、IPマルチキャスト等新しい課題についてもそれほど議論されているように思えない。第5回会合でNHK会長からヒアリングを行っているが、内容は「最近の不祥事反省します」、「NHKこんなに役に立っているんです」という内容に終始している。

FM廃止について言えば、まだ、「視聴者のニーズを反映しておらず、クラシック音楽枠などニーズが高いと思えないものの枠が多すぎる」という意見が出てくるならまだしも(クラシックヲタ的に言えば、もちろん現在のFM放送のクラシック音楽枠が減るのは悲しいことであるが)、

民間のFM放送や音楽配信サービスは普及している現状では、多彩な音楽番組の提供という公共放送としての役割は既に終えたものと思われる。

というのは、いったいどこの国の話か、と言いたくなる現状認識である。とりあえず、現状把握したようなカッコがつくようにすべきだっただろう。
民間FM放送がカバーしていないエリアもあるし、AMラジオの難視聴をケーブルテレビのFMが補っている地域もある。また、現在、FM放送で行っている県域放送はどうするのだろう。


最近の官僚の政策・法律立案能力の低下はよく指摘されるところであるが、結論を誘導する(悪く言えば丸め込む)技術も低下しているということなのだろうか。
もちろん、この会議は各省庁設置法に基づく審議会ではないので、政策を提言する直接的な権限を持つものでも、調査権限を持つものでもないが、コスト、時間をかけてツッコミどころ満載なものを作るのは税金の無駄遣いと言われても仕方がないだろう。
もちろんNHK改革は必要であり、事業のスクラップ・アンド・ビルドは急務であり、何とかの一つ覚えのように「小泉改革路線はファシズムだ、弱者切捨てだ」と言うつもりもない。
しかし実際の政策遂行にあまり役立つと思えないものは意味がないし、与党も自由民主党、公明党からも異論が出ている。
構造改革路線に一生懸命頑張った、という首相、総務相の単なる実績づくりの手段にされてしまうことがないよう、現状把握をした上の実効性ある議論を望みたいものである。

2006年06月03日

「シェル変」ならず-シェルヒェン指揮のマーラー交響曲第7番の2種

シェルヘンがなぜ1950年から数年間に集中的にマーラーを指揮したかはわからないが、ウィーン交響楽団で1950年6月19日に第9番、そして6月22日に第7番を振っている。
(ナチス政権下禁じられた音楽だったからか。)

交響曲第9番は、荒れ狂うテンポ、指揮棒についていけず崩壊寸前のオーケストラが聴きモノの、初めて当該曲を聴く人には絶対勧められないが、独自の魅力(?)を持っていて実は自分にとって「忘れえぬ1枚」だったりする。
そのワクワクを求めシェルヒェンのCDを2種ライブ録音とスタジオ録音をゲット…したんだが、2種聴いて意外に「普通」の演奏だったのにしょんぼり。シェルヘンなら「シェル変」演奏してくれると期待していたのに。
あわせてクーベリック&バイエルン放送交響楽団のスタジオ録音を聴いてみたが、こちらのほうがずっとライブ的演奏で、快速ですっとばしていく。

なお、この話をするとリアル知り合いから「○○さんにしては意外だ」と言われてしまうのだが、マーラーの交響曲第7番は第8番と同様、自分にとっては捕らえどころのない音楽で、CDもこれまで1枚しか持ってなかったので(注)、曲の面白さ、聴き所についてはまったく無知の状態。「なんかワクワクする珍演、奇演」ないかと探し中で、探しものベクトルもそっちを向いているていたらくである。

(注)あわせて演奏するバッハ=シェーンベルクのほうが持っている演奏の種類が多かった。

○マーラー:交響曲第7番

(1)ヘルマン・シェルヒェン指揮、ウィーン交響楽団
1950年6月19日、ムジークフェラインザール、ライブ(Orfeo)

(2)ヘルマン・シェルヒェン指揮、ウィーン国立歌劇場管弦楽団
1953年7月、 ウィーン、コンツェルトハウス、モーツァルトザール(スタジオ録音)(Westminster)

(3)ラファエル・クーベリック指揮、バイエルン放送交響楽団(DG)
1970年、ヘラクレスザール